会計・税務の知識

2019年06月06日 発行中小企業 税制上の優遇措置(設備投資)

はじめに

中小企業の設備投資に対する優遇税制について特別償却と特別控除のうち主なものをご紹介します。適用にあたっては適用要件や計算方法につ

いて細かな規定がありますのでご確認下さい。

【定義】

●中小企業者等:中小企業者と農業協同組合等

中小企業者とは次のいずれかの法人をいいます。
・資本金または出資金が1億円以下の法人
同一の大規模法人に発行済株式等の2分の1以上を所有されている法人や複数の大規模法人に発行済株式等の3分の2以上を所有されている法人を除く
・資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
2019年4月以降に開始する事業年度からは、過去3年間の平均所得金額が15億円を超える法人や資本金5億円以上の大法人による完全支配関係がある会社は中小企業者等にはなりません。

 

●特定中小企業者等:中小企業者のうち資本金または出資金が3,000万円以下の法人と農業協同組合等

 

 

1.中小企業投資促進税制

青色申告法人である中小企業者等が機械装置等を取得し事業の用に供したときに、「取得価額の30%の特別償却」ができます。特定中小企業者等は「取得価額の7%の税額控除」を選択することもできます。対象となる設備や事業は細かく定められているので、適用を受けたい場合は確認が必要です。

適用期限は、今年度税制改正により2021年3月31日まで延長されました。

 

 

2. 商業・サービス業・農林水産業活性化税制

青色申告法人である 商業・サービス業・農林水産業など指定された事業を行う中小企業者等が、経営改善のために器具備品、建物附属設備を取得し事業の用に供したときに、「取得価額の30%の特別償却」ができます。特定中小企業者等は「取得価額の7%の税額控除」を選択することもできます。

今年度税制改正により、一定の適用要件が追加され、適用期限は2021年3月31日まで延長されました。

*この税制の適用を受けるには、所定の認定経営革新等支援機関等から経営改善に関する指導や助言を受けて、経営改善指導助言書類が交付されている必要があります。

 

【認定経営革新等支援機関等とは】

国が認定した金融機関、税理士、公認会計士、弁護士、商工会議所など。中小企業庁:「経営革新等支援認定機関一覧について」で確認できます。

 

 

3.中小企業経営強化税制

上記1.中小企業投資促進税制2.商業・サービス業・農林水産業活性化税制の対象となる事業を行う青色申告法人である中小企業者等が、経営力向上計画の認定を受け(※)機械装置等を取得し事業の用に供したときに、「即時償却」または「取得価額の7%の税額控除」ができます。特定中小企業者等は「取得価額の10%の税額控除」を選択することもできます。

適用期限は、今年度税制改正により2021年3月31日まで延長されました。

 

(※)

(A類型)生産性向上設備 (B類型)収益力強化設備
工業会の証明書が必要 経済産業局からの確 認書が必要

取得手続き・認定手続きについては、

中小企業庁:経営サポート「経営強化法による支援」をご確認ください。

 

 

【税額控除の限度額】

税額控除限度額は1~3合計で法人税の20%までとなっていますが、20%を超えたため控除できなかった場合、控除できなかった金額を1年間繰り越すことができます。

 

 

おわりに

今回ご紹介した優遇措置に加え、取得資産が一定の研究開発用と認められればその減価償却費・特別償却費がさらに試験研究費として税額控除の対象になるケースもあります。企業の視点に立って、これからも注目していきたいと思います。(担当:小野)

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