代表 小谷野幹雄のブログ

2026年02月12日何が日本の経営者を迷走させたのか ~危うい米国かぶれの経営~

小谷野です。

 

「何が日本の経営者を迷走させたのか(日経新聞出版 綱島邦夫著 2025.9)」を読みました。米国のビジネススクール出身の私には、耳が痛い項目が多くありました。

米国流のカタカナ言葉の経営、米国由来の経営手法の誤解・錯覚・無理解を指摘し、日本企業が進むべき道を示す内容でした。

 

 

 

<カタカナ言葉の誤解>

「リストラ」:米国では重層組織・官僚組織を変革することであるが、日本では人員削減と認識された。

 

「リエンジ」:リエンジニアリングは、顧客起点でITを活用し業務の再設計し、顧客への価値を創造し、人材と組織文化を改造する狙いをもった取り組みというのが本来の意味であったが、生産性向上と矮小化されて解釈された。

 

「グローバリゼーション」:国別に対応するバラバラの多国籍企業から、地球規模での経営資源の最適配分を考える事業運営を意味していたが、日本では単純な国際化と解釈された。

 

「コーポレートガバナンス」:米国では誤りや不正の監視の目的であったが、日本では企業の成長までを意図し、株主の権利と利益を守る統治の仕組みに膨張した。短期利益志向のプロ投資家が、企業に圧力をかける材料になっている。

 

 

<誤解>

「選択と集中」は日本では、伝説の経営者GE(ゼネラルエレクトリック-エジソンが作った会社)のジャック・ウェルチ(CEO時代:1981-2001)の経営手法とされているが、英語では存在しない日本の解釈。

世界1位と2位を獲れる事業のみを行うという経営方針であった。

歴史ある事業体として雇用の安定感のあった組織が、人員解雇を大量に行い短期利益を追求し、その後、金融業への過度の集中によりGEは破綻をしている。

 

 

 

間違った米国流経営を捨てるだけなく、日本企業の成長力を復活させるためには、

*「作業(タスク)と仕事(ジョブ)を区別する。」

仕事の作業化を防ぎ、「仕事」を通じて社員が成長する仕組みを作る。

問題を見つけ解決し、誰かに貢献するのが「仕事」であり、やり方の決まった作業を続ける、安きに流れていく人間の弱い性(さが)に抗い、仕事を通じて社員が成長する必要がある。

少なくとも20%の時間を使い社員が問題を発見し、付加価値を創造し、企業を成長させる事が重要で、成長が止まり停滞している企業では作業が99%というのが実態である。

 

米国企業にはない日本独自の力

*日本独自の中核管理職(中間管理職からの著者の造語)の復活。

フラット組織では、作業者が多く、仕事をする人が少なくなる。

 

 

~作業と仕事の区別、小谷野でした~

 

 

 

 

PAGETOP

お問い合わせ