代表 小谷野幹雄のブログ

2019年06月12日心の眼~辻井伸行さん~

小谷野です。

ある産婦人科医とアナウンサーとの間に生まれた一人息子は、生まれつき盲目でした。
音楽評論家は言います、「神はこの子から眼を奪ったが、世界の人をピアノで感動させる、心と体を彼に与えた」と。

この子の名前は辻井伸行、今や米国カーネギーホールをはじめ、世界各地で演奏活動を行う著名なピアニストです。身近なところでは、NHK大河ドラマ『真田丸』、『美の巨人』等のTV番組の音楽に加えて、様々な映画の音楽を演奏しています。

彼の名を知らしめたのは10年前、米国で4年に1度開催される著名なピアノ・コンクール「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」で、健常者と同じ土俵で競って優勝したことでした。
その感動のTV報道の映像はいまだに記憶に残っています。

今週サントリーホールで開催された、辻井伸行「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール優勝10周年記念特別コンサート」に行ってきました。
多くの評論家がいう「彼の優しく優雅な音色に涙が止まらず席を立ってしまう」という表現は適切でした。

 

辻井さんの言葉です

 

「目は見えなくても、心の眼は見えているので満足しています。」

 

「ピアノは僕の生活の一部。」

 

「頑張って下さいと、ピアノに言って気持ちを込めるとすごく美しい音がでます。」

 

人は情報の8割以上を視覚情報(眼)から得ているとも言われます。
朝、光がなかったら、私などは正気でいられる自信がありません。
心の眼を大きく開くことができた彼を心から尊敬します。
光の中では見えないモノが、沢山あるのですね。

長い時間を共有してきた両親、レッスンの先生方の努力にも感服です。
また、健常者として愚直な努力が足りていないと反省です。

 

~ 見えるのに節穴と言われる、小谷野でした ~

 

 

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