代表 小谷野幹雄のブログ

2019年07月18日能楽観賞~能面の不思議~

小谷野です。

 

先週末は参議員選挙の期日前投票後、金春(こんぱる)流宗家直門の知人から誘われて、

国立能楽堂で能鑑賞をしてきました。
歌舞伎座には良く足を運びますが、能楽堂は数年に1回程度で、能鑑賞は初心者です。

 

 

能楽の歴史は、室町時代に観阿弥・世阿弥親子によって大成され600年以上(歌舞伎は400年)もあります。能の観賞が難しいといわれる一つの理由は、私見ですが、能は江戸時代に庶民から離れ、

幕府の公式行事でお目見えする格式の高い式楽となり、伝統継承が優先し、変化、

創造性から離れて、演目の「内側」の洗練に向かい高度な芸に発展した事と関係がありそうです。

 

 

演者の動きは少なく緩やかで、古語での語りが多いので、前知識なしに耳からの理解は難しいでしょう。
最近は、オーディオガイドやタブレット導入が少しずつ増えているようです。

 

 

知人からは、語りの言葉を理解しようとしないで、演者の表現を「気」で感じればよいと

教えられました。演目の『実盛』は源平合戦で、老兵として出陣するもクビをはねられ、
成仏できずに霊となって彷徨っているお話ですが、語りの言葉にこだわらず、
役者(シテ)の演技や音楽から、霊の苦悩を感じ取るのが観賞方法ということです。

 

 

狂言では、来年の東京オリンピック・パラリンピック開閉会式演出統括をする野村萬斎さんが

『子盗人』を演じ、身のこなし、声の強弱など表現力が豊かで、大きな拍手を浴びていました。

 

 

ところで、能面は不思議です。
中間表現といわれるように、面の表情自体は変わらないはずなのに、
役者(シテ)が喜怒哀楽の表情を与えていきます。
ほんの僅かな面の上向きが笑っているようにも見え、下を向くと
悲しんでいるように感じる、能面自体は変化していないのに不思議です。

 

企業経営でも、組織自体は中性、中間表現で、リーダーの演技力によって
様々な表情を描き出し、「シテ(主役演者)」は ワキ・ツレ(助演者)とともに
組織を運営していくというのが共通点でしょうか。

 

(豆知識)
能の流派:4座(観世、宝生、金剛、金春)、1流(喜多)

 

 

銀座の「こんぱる通り」は、能楽の金春流の屋敷があったことから名前が付いています。
銀座の460円公衆銭湯、金春湯も健在です。
銀座と能といえば、GINZA SIXの地下三階に150年ぶりに観世能楽堂が帰ってきて
話題になりました。

 

 

~ 似合うのは猿顔の面、小谷野でした ~

 

 

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