代表 小谷野幹雄のブログ

2020年08月24日タニタの働き方改革 ~会社員とフリーランスのいいとこ取り~

小谷野です。

TVでも度々取り上げられた「タニタの働き方改革」を書籍で拝見しました。

 

タニタは、体重計や脂肪測定器など健康を測る機器メーカ-として有名ですが、
最近は健康を「測る」だけでなく、運動から食事まで健康を「つくる」分野にも
注力しています。

 

●タニタの「日本活性化プロジェクト」

今回のコロナ禍以前から、残業時間減らし、時間管理強化偏重の働き方改革に
疑問を持ち、従業員の働きがいを念頭に実施したプロジェクトのようです。

 

仕組みはシンプルで、従業員を退職させて個人事業主にし、
請負関係になるようです。

 

(利点)
いつ、どこで、どれだけ仕事をするかは自分次第。
子育て、介護など時間制約がある人には最適。
部門の壁を越えてマルチで仕事ができる人間など優秀な人材の流出防止。

 

(課題)
基本業務(旧年俸に該当)と追加業務の線引き。
会社が行っていた社会保険や納税の手続きを個人で行う戸惑い。
非正規社員は住宅ローンやリース契約が不利になるので、
これを軽減する諸施策が必要。

 

現在、コロナ禍での働き方における最大の障害は、
日本の労働法が時間賃金に固守していることです。
時間にとらわれない裁量労働制、高度プロフェッショナル制度などもありますが、
要件が厳しく導入が進まないのが実情です。

 

ところで、ある専門家組織が全従業員を個人事業主として請負関係にしましたが、
元従業員の組織への帰属(忠誠)意識はなくなり、組織が崩壊してしまいました。
構成員が専門家の場合は別の課題もあるようです。

 

(株)タニタで、この新しい制度を選択した社員は
3年間で26名(従業員数1200名)だそうです。
タニタさんの、新しいこのチャレンジは始まったばかりですが、
ビジネス界の注目が続きます。

 

~何をやるにも「塩梅」が難しい、小谷野でした~

 

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