会計・税務の知識

2026年01月14日 発行新築住宅に対する固定資産税の減額措置

はじめに

 

新築住宅の固定資産税軽減制度は、住宅取得者の税負担を軽減し、良質な住宅の建設を促進する目的で設けられており、2026年3月31日までに新築された住宅が対象です。主な内容は新築住宅の家屋部分の固定資産税が一定期間半額になるというもので、住宅購入後の税負担を大きく減らす効果があります。

 

 

 

1.制度の概要と適用期限

 

新築住宅の固定資産税軽減措置は、新築で住宅を建てた場合、一定期間、家屋の固定資産税が最大で課税額の2分の1に軽減される制度です。適用期限は2024年3月31日まででしたが、2024年度の税制改正により2026年3月31日まで延長されました。

対象は新築された住宅で、原則として役所が家屋調査等で確認後、軽減後の税額を賦課決定するため、本人の特別な申請は不要です。ただし認定長期優良住宅等の場合は市区町村に申告が必要なこともあります。

 

 

 

2.適用条件

 

対象となる住宅は、居住用部分の床面積が50平方m以上280平方m以下であることが条件です。店舗兼住宅等の併用住宅の場合は、居住部分の床面積が全体の2分の1以上である必要があります。

マンション等の場合は専有部分だけでなく共用部分の床面積も按分して計算されます。軽減対象は住宅部分一戸当たり120平方mまでで、それ以上の面積については軽減が適用されません。

 

 

 

3.軽減期間

 

一般の新築住宅は、新たに課税される年度から3年間、3階建て以上で耐火構造の住宅やマンションは5年間、固定資産税が2分の1に減額されます。認定長期優良住宅の場合はさらに延長され5年間、3階建て耐火住宅で7年間の軽減が受けられます。ただし、この軽減は家屋部分に限られます。

 

一般住宅

認定長期優良住宅

耐火住宅以外

3年

5年

耐火住宅

5年

7年

 

 

 

4.利用の注意点

 

地方自治体によっては詳細な手続きや申請が必要となる場合や、そもそも適用条件が異なる可能性があるため、対象物件の自治体窓口での確認が望ましいです。また、軽減期間終了後は通常の税額に戻るため、将来の負担を見越した資金計画も重要です。さらに、耐震性や環境性能に優れる住宅は長期優良住宅に認定され、より長期の軽減が受けられるメリットもあります。なお、都市計画税はこの軽減の対象外であり、注意が必要です。

 

 

 

5.減額すべき額の計算方法

 

◆前提条件

2025年10月新築

・2026年度家屋の固定資産税評価額10,000,000円

・床面積140平方m

・特定主要構造部を耐火構造とする2階建住宅

・固定資産税率 1.4%(全国標準)

 

(1)適用要件の判定

 1.新築時期

2026年3月31日までに建築より適用可          

 2.居住部分の割合

家屋全体床面積の2分の1以上が居住用なので適用可

 3.床面積

50平方m≦140平方m≦280平方mなので適用可                 

 

(2)減額すべき額

 1.対象床面積

140平方m>120平方m  ∴120平方m

 2.減額すべき額 

10,000,000×1.4%×120平方m/140平方m×1/2=60,000円

 

 

 

 

おわりに

 

2025年12月19日に公表された税制改正大綱で、床面積要件の上限の縮小と期限の延長について言及がありました。今後の改正に留意が必要です。  

(担当:武井)

 

 

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