会計・税務の知識

2014年01月08日 発行世界の消費税比較 ~デンマーク編~

はじめに
みなさんもニュースなどでご存じのとおり、平成26年4月1日から消費税率は5%から8%に引き上げられます。今回は、以前にも紹介している世界各国の消費税を比較しながら、消費税の高い国、デンマークの税収とその社会保障に焦点を当てて考えてみたいと思います。

1.消費税比較一覧表

 

2.消費税が高くても世界で一番幸せな国:デンマーク

以前のメルマガで、世論調査機関ギャラップによって公表された「幸せな国ランキング」では、デンマークが1位であると書きました。先進国の多くが消費税率を一律にはせず、食料品などの生活必需品とそうでない商品とでは税率を分けて設定しているなかで、デンマークだけは一律に高い税率を維持しています。デンマーク国民が幸せを実感できるのはなぜなのでしょうか。
デンマークでは国民を国家が養うという考えが根強く、医療費、教育費がすべて無料(国庫負担)となっています。大きな病気をして入院、手術をしても国民は 1 円も負担しません。さらに、「家族医」と呼ばれる主治医制度があり、必要としている医療の段階によって受信する医院を選択することができます。また、義務教育は10年で日本の小、中学校に幼少クラス1年を追加した6歳から15歳までとなっています。このような社会福祉を国が実現するにあたって、高額な税負担を国民に強いています。デンマーク国民は自分の年収のおよそ半分を税金という形で国に支払っており、その代わりに、最低限の生活を国から保障されているといえます。

 

おわりに
消費税率増税の目的は何だったでしょうか。大きな目的としては、社会保障の充実・安定化と財政健全化の2点でした。しかし、消費増税の決定とあわせて5兆円規模の経済対策が発表されたことにより、増税の目的が財政健全化に傾き、歳出見直し分野においては、社会保障関係費の削減という本末転倒な議論がなされています。デンマークのようにすべての国民を国が養うべきだというわけではありませんが、増税によって得た税収をどのように活用していくのかについて、今後も注視していく必要がありそうです。
(担当:岩崎)

PAGETOP