会計・税務の知識

2019年02月14日 発行中期経営計画の作り方③

はじめに

中期経営計画策定シリーズ第3回です。前回は、中期経営計画の計画書全体像についてお伝えしました。今回から、各項目の詳細について、触れていきます。

 

 

1.中期経営計画サマリー(仮)を作る

中期経営計画を作成する上では、「どのような内容で作成していくか」ということをまずは決めた方が良いでしょう。

前回のおさらいですが、中期経営計画のサマリー部分は、以下のような目次構成になります。

 

経営理念/経営ビジョン/行動指針

〇年後の経営目標(数値+文章)

本年度/翌年度の経営目標(数値+文章)

中期経営目標達成プロセス

 

例えば、地域No1のケーキ屋さんになる!ということであれば、地域にどのようなケーキ屋さんがあって、No1のケーキ屋さんというのはなんだ?といったことから考えます。地域Only1であれば、その地域で扱っていないケーキを取り扱う独自性を考えていく必要があります。

日本一を目指すならば、日本一のケーキ屋さんって何だ?世界一を目指すならば、世界一のケーキ屋さんは何だ?ということを決める必要がありますね。

このように、どのような方向性を目指すかによって、情報を収集する範囲や、現在と目指す姿とのギャップが変わるので、当然、やらなければならないことも変化していきます。

 

尚、計画を作成していく上で、最初に決めたことを、最後まで貫き通す必要はありません。計画のための調査や、現在の会社の状況、目指す姿とのギャップ、実際に行動計画等、現実問題としてできるかどうか、理想通りには行かない難しい面があります。従いまして、まずは仮置きをして、埋まっていない箇所があっても構いません。

 

 

2.経営理念/経営ビジョン/行動指針

さて、具体的な各項目について触れていきます。まずは、経営理念、経営ビジョン、行動指針、です。経営理念は必要なのか?経営理念と経営ビジョンは違うのか?様々な論点がありますね。

このテーマだけで、一つの書籍にもなり得る内容となってしまいますが、まず1つ、ポイントをご紹介します。

 

図:売上規模別・経常利益別に見た「経営理念の有無」

売上規模別

 

経常利益別

出典:理念が独自性を生む(宮田矢八郎著)P.43図表2-1 より

 

 

以上のように、売上規模、経常利益額が大きくなるにつれて、経営理念のある割合が高くなっています。経営理念がなければ会社が成長しないわけではないですが、経営理念のある会社が成長している、ということも十分根拠のあるデータだと思います。

 

おわりに

以上、いかがでしょうか。次回は、経営理念の作り方について、ご案内します。お楽しみに!(担当:横瀬)

 

 

 

 

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