会計・税務の知識

2019年03月28日 発行自宅売却時の譲渡所得計算のよくある質問

はじめに

自宅を売却した時には譲渡所得の計算が必要ですが、いざ計算をはじめてみると判断に迷うことがあります。今回は譲渡所得計算時のよくある質問を紹介したいと思います。

 

1.譲渡所得の計算方法

譲渡所得の計算は下記の通りです。

【土地】収入金額ー取得費ー譲渡費用=土地譲渡所得
【建物】収入金額ー取得費ー譲渡費用=建物譲渡所得
土地譲渡所得+建物譲渡所得ー(特別控除)=課税譲渡所得

 

 

2.よくある質問

Q1 収入金額って何ですか?

売却代金と受取った固定資産税・都市計画税の精算金などです。

 

Q2 売買契約書を見ましたが、土地と建物の内訳は記載がありません、どうしたらいいの?

実は売買契約書に土地と建物の金額が記載ないことがほとんどです。そんな時は契約書に消費税の記載が無いか確認してください。もし記載があればその金額を割り戻して建物価格を計算できます。
例)売買金額3,000万円消費税80万円の場合
80万円÷0.08=1,000万円となり、これに消費税80万円を加算して建物価格は1,080万円となります。よって土地の価格は売買代金3,000万円-建物価格1,080万円=1,920万円になります。
しかし、残念ながら消費税の記載が無いこともあります。その場合は固定資産税評価額の土地建物価格の比率で計算することが考えられます。
例)売却価格3,000万円、土地の固定資産税評価額1,000万円、建物の固定資産税評価額500万円の場合
土地価格 3,000万円×1,000万円÷1,500万円=2,000万円
建物価格 3,000万円×500万円÷1,500万円=1,000万円

(消費税額等は考慮に入れておりません)

 

Q3 取得費って何ですか?

購入時に実際支払った金額です。購入金額以外にも、仲介手数料・立退料・印紙代・登録免許税・不動産取得税・解体改築費なども含まれます。

 

Q4 購入時の資料が無く取得費がわかりません。

売却代金の5%を概算取得費として利用できます。また、合理的な価格として一般財団法人日本不動産研究所が公表している土地の市街地価格指数や、一般財団法人建設物価調査会が公表している建物の着工建築物構造別単価が認められたケースもあります。

 

Q5 譲渡費用って何ですか?

売却にかかった費用です。仲介手数料・広告料・印紙代などです。

 

Q6 土地・建物以外の収入や取得費や譲渡費用は土地で計算するの?建物で計算するの?

これらの収入や支払いは土地建物の価格で按分し、土地分と建物分に分けて計算して下さい。
例)固定資産税・都市計画税精算金15,000円の収入、土地2,000万円、建物1,000万円の場合。
土地分15,000円×2,000÷3,000=10,000円
建物分15,000円×1000÷3,000=5,000円

 

Q7 3,000万円の特別控除って何ですか?

居住用財産(マイホーム)を売却した時は確定申告することによって、譲渡所得から3,000万円までの所得を控除することができます(居住用財産の特別控除の特例)。
但し、次の場合は居住用財産の特別控除の特例は利用できません。

①配偶者に譲渡した場合

②前年、前々年に別の特例を受けている場合(特定居住用財産の買換え特例、居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除、特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除)

③上記②の特例を受ける場合

④住宅ローン控除を利用する場合

 

Q8 2年前に自宅を購入し住宅ローン控除を利用しています、この自宅を売却する場合3,000万円の特別控除は利用できますか?

利用できます。既に利用した住宅ローン控除を修正する必要もありません。ただし、売却した年の住宅ローン控除は利用できません。

 

自宅の売却は滅多にありませんが、金額が多額になりやすいため税務の取り扱いにはご留意ください。(担当:佐野)

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