会計・税務の知識

2019年10月25日 発行住宅購入時の登録免許税とは

はじめに

 住宅を購入した際には、土地や建物について所有権の登記をします。これは法務局にある登記簿に土地や建物の所有権を記録して公示するための手続きです。登録免許税とは、この登記の際にかかる税金です。どんな税金で、いくらくらいかかるのか、税額軽減などが受けられるのかについてみてみましょう。

 

1.税額計算

 税額は不動産の価額(固定資産税評価額)に税率を乗じて計算します。新築の建物で、固定資産税評価額がまだ付けられていない場合には、法務局で認定した課税標準価格に税率を乗じて計算します。

 

 

2.税率

(1)土地の所有権の移転登記

内容 課税標準 税率 ※軽減税率(措法72)
売買 不動産の価額 2.0% 2021年3月31日までに登記の場合は1.5%
相続、法人の合併又は共有物の分割 不動産の価額 0.4%
その他(贈与・交換・収用・競売等) 不動産の価額 2.0%

 

 

(2)建物の登記

内容 課税標準 税率 ※軽減税率(措法72の2~措法75)
所有権の保存 不動産の価額 0.4% 2020年3月末までの自己居住用新築住宅登記は0.15%
売買又は競売による

所有権の移転

不動産の価額 2.0% 2020年3月末までの自己居住用住宅登記は0.3%
相続又は法人の合併による

所有権の移転

不動産の価額 0.4%
その他の所有権の移転

(贈与・交換・収用等)

不動産の価額 2.0%

※軽減税率の適用には、住宅用家屋の床面積が50㎡以上であること等一定の要件があります。

 

 

3.納付方法

(1)原則

現金で納付をし、その領収証書を当該登記の申請書に貼り付けて登記所に提出します。また、オンライン申請の場合には電子納付することができます。

 

(2)印紙納付

税額が3万円以下の場合には、収入印紙を申請書に貼り付けて登記所に提出することも認められています。

 

(3)事後現金納付

一定の免許等に係るものについては、免許等を受けた後、登記機関の定めた期限(最長1月)までに現金で納付をし、その領収証書を当該登記機関の定める書類に貼り付けて提出します。

登録免許税は現金納付が原則ですので、金融機関から領収証書の交付を受けて登記所に提出することになりますが、登録免許税額が3万円以下の場合には収入印紙で納付することが認められています。

実務上は、登録免許税額が3万円を超える場合でも、収入印紙で納付するケースもあります。

 

 

おわりに

 消費税率の引上げに際し、需要変動の平準化の観点から住宅に対する支援策が多数講じられております。例えば、父母や祖父母などから住宅取得等資金を受ける場合の贈与税の非課税措置については、2020年3月までの契約を締結し消費税率10%が適用される方には非課税枠が最大3,000万円まで拡大しております。また、所得要件等を満たした方が受領できる「すまい給付金」が最大50万円になりました。さらに、住宅ローン減税では控除期間を3年延長し、最大建物購入価格の消費税2%分が減税できる可能性があります。

一方、住宅に関する登録免許税の軽減措置は以前から施行されておりました。消費税増税を見据えてなのか、土地に関する軽減措置は2019年税制改正で、建物に関する軽減措置は2017年税制改正で延長されました。登録免許税は、不動産を取得・公示する際に必ずかかる税金です。個人住宅は生活の満足度を高める有益な財産ですので、取得の意思決定の障壁にならないよう軽減税率の維持が望まれます(担当:新谷)

 

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