会計・税務の知識

2019年11月28日 発行消費税の原則課税が3年間強制される場合

はじめに

消費税の納税義務の判定には様々なものがあり、消費税の課税事業者が一定の要件に該当すると、

原則の課税事業者が強制され、免税事業者や簡易課税制度の適用を3年間受けられません。

今回はそれらについてご紹介します。

 

 

1.どのような場合に3年間原則の課税事業者が強制されるのか

3年間原則の課税事業者が強制されるものについては下記のもの等があります。

簡易課税制度の適用を受けている場合は除き、取得した期の初日から3年間原則の課税事業者が

強制されます。

 

①基準期間がない新設法人、※特定新規設立法人(基本的には設立1期目、2期目)が

調整対象固定資産を取得した場合。

 

②課税事業者選択届出書を提出して、課税事業者を強制されている者がその強制されている期間中に(基本的には課税事業者選択届出書を提出した期とその翌期)調整対象固定資産を取得した場合。

 

③課税事業者が高額特定資産を取得した場合。

※特定新規設立法人については2019年11月21日発行の会計税務の知識「特定新規設立法人の消費税納税義務」をご確認ください。

https://www.koyano-cpa.gr.jp/archives/knowledge/8835

 

 

2.調整対象固定資産と高額特定資産

 1.で記載したように、調整対象固定資産と高額特定資産の取得が3年間原則の課税事業者が

強制される場合のポイントとなっています。調整対象固定資産と高額特定資産は次のとおりです。

 

①調整対象固定資産

建物、特許権等の固定資産の一取引単位の税抜金額が100万円以上のもの。

 

②高額特定資産

棚卸資産と調整対象固定資産で一取引単位の税抜金額が1,000万円以上のもの等

 

 

3.連続して取得した場合

 調整対象固定資産や高額特定資産の取得を原因として、

原則の課税事業者が3年間強制されている期間中に調整対象固定資産を取得した場合、

原則として強制が続き延長されることはありません。

ただし、課税事業者選択届出書の提出により課税事業者が強制される2期目以降又は

基準期間がない新設法人、特定新規設立法人の2期目に調整対象固定資産を取得すると

取得後さらに3年間原則の課税事業者が強制されることになります。

一方、課税事業者であるときに高額特定資産を取得した場合は、

取得後さらに3年間原則の課税事業者が強制されることになります。

 

 

4.具体例(Q&A)

事例 強制
基準期間がない法人が税抜800万円の棚卸資産を取得した されない
簡易課税制度の適用を受けている

課税事業者が税抜1,100万円の

建物を取得した

されない
基準期間がある原則の課税事業者が

税抜800万円の建物を取得した

されない
免税事業者が税抜1,500万円の

棚卸資産を取得した

されない
基準期間のない法人が税抜1,500万円の棚卸資産を取得した される

 

 

5.おわりに

上記で述べたように、高額な資産を取得する場合等は原則の課税事業者が強制されることがあります。

免税事業者や簡易課税制度の適用を後に考えている場合には、事前に検討の必要がありますので

ご注意ください。(担当:杉山)

 

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