会計・税務の知識

2020年02月06日 発行(税制改正特集)低未利用・所有者不明土地に関する改正

はじめに

昨年12月20日に令和2年度税制改正大綱が閣議決定されました。

今回は大綱に記載された、低未利用土地(譲渡所得)と

所有者不明土地(固定資産税)に関する税制改正についてご紹介します。

 

 

1.低未利用土地に関する税制改正(譲渡所得)

低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除が創設されます。

これは、空き地などの未利用地や適切に管理されていない低利用地の譲渡を促進させ、

地域の価値向上を支援することを主旨としています。

 

具体的には個人が所有期間が5年を超える低未利用土地等を譲渡した場合には、

その年中の低未利用土地等の譲渡に係る長期譲渡所得の金額から 100 万円

(当該長期譲渡所得の金額が 100 万円に満たない場合には、当該長期譲渡所得の金額)を

控除することができることとする内容です。

 

なお特例の適用には以下の通り適用と除外の要件が有り、適用の時期については、

土地基本法等の一部を改正する法律(仮称)の施行の日又は令和2年7月1日のいずれか遅い日から

令和4年 12 月 31 日までの間に譲渡したものとなります。

 

 

適用要件(全て満たす必要あり)

①市区町村長の確認

低未利用土地等であること及び譲渡後の低未利用土地等の

利用について市区町村長の確認がされていること。

 

②譲渡対価

建物等を含めた譲渡の対価の額が 500 万円以下であること。

 

③所有期間

譲渡する年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていること。

 

 

 

除外要件(いずれかに該当する場合、特例は受けられない)

①譲渡先が特別な関係者の場合

個人の配偶者その他のその個人と一定の特別の関係がある者

 

②前年以前に適用を受けている場合

適用を受けようとする低未利用土地等と一筆の土地から分筆された

土地又はその土地の上に存する権利について、

その年の前年又は前々年度において、

この特別控除の適用を受けている場合。

 

 

2.所有者不明土地等に係る課税上の課題への対応

 この改正は土地の所有者に課す固定資産税について、所有者が分からない場合でも、

その土地で居住や商売をしている「使用者」に課税できるようにし、

固定資産税を払わずに土地を使用できるという不公平な現状を是正する事を主旨としています。

所有者不明土地等に係る固定資産税の課税上の課題に対応するため、

次の措置を講ずる事になります。

 

(1)現に所有している者の申告の制度化

市町村長は、登記上の所有者が死亡している土地又は家屋について、

現に所有している者に、当該市町村の条例で定めるところにより、現所有者の氏名、

住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができることとする。

(注1)固定資産税における他の申告制度と同様の罰則を設ける。

(注2)上記の改正は、令和2年4月1日以後の条例の施行の日以後に現所有者であることを

知った者について適用する。

 

(2)使用者を所有者とみなす制度の拡大

①市町村は、一定の調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合には、

その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、

その者に固定資産税を課することができることとする。

 

②①により使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録しようとする場合には、

その旨を当該使用者に通知するものとする。

 

③その他所要の措置を講ずる。

 

(注)上記の改正は、令和3年度以後の年度分の固定資産税について適用する。

 

 

おわりに

 まだ低未利用地の定義や、使用者を所有者とみなす定義など

はっきりしない部分も有りますので、今後の情報には注視しましょう。(担当:佐野)

出典:令和2年税制改正の大綱

 

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