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2012年04月11日 / 投稿者:Hasegawa ジェノサイド

久しぶりに現代小説で興奮しました。

「ジェノサイド(大量殺戮)」というオドロオドロしいタイトルで、戦場シーンではグロい描写も登場しますが、全体としてはSFエンターテイメントといった感じで、読後感は爽快なものでした。でありつつ、人間ってなんだろう、とも考えさせられます。

「人類絶滅の危機」という壮大なテーマを扱っていながら、人類史、民族紛争、最新兵器、創薬化学、ハッキング等様々な分野についての記述が、それぞれ緻密な取材に基づいているせいか、これは現実に起こり得ることかもと、リアリティを損なってないところがスゴイ。

ワシントン・東京(事務所近くの千駄ヶ谷も出てきます)・コンゴと舞台は地球上の3カ所に渡り、各所で別々に進行するストーリーが、だんだんと交錯していき、徐々に謎が明かされていきます。

これはもう世界レベルの傑作なんじゃないかと。

作者は、髙野和明という人で、もともと映画監督を志望していたそうです。是非とも映画化してほしいです。製作費500億くらいかかりそうですが。

東京の物語の主人公である日本人と韓国人の2人の大学院生が熱い。いまから科学者を目指したくもなっちゃう。生き方考えちゃう内容です。

もいくつかとっていて、本屋さんに行くと、平積みされたり、目立つポップがついていたりするので、目にされた方も多いと思います。読もうかどうか迷ってましたら、是非お試しください。寝不足必至です。

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