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2014年01月31日 / 投稿者:Hasegawa 義士のホンネ

 昨年末ある人との忘年会の席で「永遠のゼロ」を話題にしたら、この本もお奨めだよと教えて頂き、年末年始で浅田次郎の「壬生義士伝」(文春文庫)を読みました。これも泣けますねぇ。家で読んだら後半は号泣必至です。特に小さな子供がいるお父さんはグッときます。

 ある新選組隊士のお話。凄腕の剣豪でありながら、脱藩した南部盛岡の郷里で困窮する妻子への仕送りのためにケチに徹するために周囲からは馬鹿にされている、それでも礼儀正しくいつも柔和な表情を崩さない。ただ家族のために文字通り命を賭けて戦い、最後まで武士としての忠義と家族への愛情を貫いた男の物語です。「永遠のゼロ」の主人公のモデルとも言われています。カッコいいです。

 この本を読んでも改めて想いますが、義士といえども本当の原動力はやはり身近な誰かのため、であればこそ、命を賭けられるのだろうなと。

 今読みかけの「ホワイト企業」(高橋俊介/PHP新書)にも、「赤穂浪士はなぜ仇討をしたのか」という一節がありまして、それによると、四十七士の多くは浅野内匠頭とは会ったこともない下級武士で、彼らの仇討プロジェクト参加の本当の動機は、主君への「忠」というより、自分は命を失っても家名を挙げ子々孫々の出世を願う「孝」だったとありました。赤穂浪士は主君への忠義を命を賭して貫いた“武士の鑑”というのは、体制維持を目論む幕府のプロパガンダだと。なるほど。なるほど。

 企業のマネジメントとして、組織への忠誠心を強め、会社のためにいかに献身的になれるかを求める組織風土を作ろうとする方法があると思いますが、本当に大事なのは、そのように会社に身を捧げることが、その人自身やその家族のためになることであり、それを意識したマネジメントであるべきということなんでしょうか。どうなんでしょうか。義を想う今日この頃です。

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