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2014年10月31日 / 投稿者:Hasegawa 坂の上に雲はみえるのか

当事務所創業の地は青山一丁目。最寄駅は地下鉄千代田線の「乃木坂」駅でした。
この駅名の由来となった人物乃木大将が指揮した日露戦争における旅順攻囲戦が、今読みかけの「坂の上の雲」で描かれてます(只今やっと5巻)。この一戦は日本国の命運の懸った大激戦だったのですね。戦闘で死傷する兵士達の痛々しい描写が胸に迫ります。与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」は、この戦いに参加してるであろう弟を思って詠われたとか。切ない歌ですね。

ところで、日露戦争の戦費総額は当時の国家予算の約7年分にもなり、当時の蔵相高橋是清の外債募集が成功しなかったら戦争の遂行もできなかったほどの綱渡りだったとか。ちなみに、来年から増税と話題の相続税は、このときの戦費調達手段の一環で創設された税制なのですね。「相続税100年の軌跡」なんていう文献も見つかりました。

最近「世界を戦争に導くグローバリズム」という本を読んでみました。それによると、ソ連崩壊以後続いたアメリカによる一極主義の覇権時代は、アメリカの国力の相対的低下に伴い終了し、各国の主権が尊重され勢力が均衡する戦国時代のような時代が到来しつつあるとのこと。大統領の任期に伴い4年に1度作成される「グローバルトレンド」という報告書で、第二次オバマ政権が、他国間の紛争に極力介入しない外交方針に転換したことが伺えるのだそうです。

そうなると心配なのは東アジア情勢。まさに坂の上の雲の時代に逆戻りかも!?
某国の漁船が200隻も大挙して小笠原のサンゴを盗んでいるというニュースには忸怩たる思いも湧きますが、100年前とは違う答えを選択していきたいものですね。目指すべき白い雲は見当たらずとも、見つけ出していかないと。
平和を想う今日この頃です。お読み頂き有難うございました。

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